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仕事での交通事故は労働災害保険!
皆様がバイクに乗るのは、いつもプライベートな時だけではありません。仕事に行くためにバイクに乗ったり、取引先に移動するためにバイクに乗ったり、はたまたデリバリーピザのように業務の一環としてバイクに乗ることもあるでしょう。
このように仕事中にバイクを運転していた際に事故に遭遇した場合には、労働災害保険、いわゆる労災が適用されます。
会社が労働者のために準備している保険「労働災害保険」
労災は、自動車保険とは全く異なる保険です。これは会社に勤務する労働者が安全に仕事を行えるようにするための責任を使用者が負っていることから、労働中に事故が発生した場合に保険金が適切に出るように会社が準備をしていなければならない保険です。
そのため、労災保険は会社の使用者がその保険料を支払い、安全を確保している保険ですから、労働者の皆様は特に意識されていませんが、業務中の事故によって損害を負った場合のために保険で守られているのです。実は、皆さんが勤務している会社は、皆さんの気付かないところで保険をかけて守っていてくれているのです。労災保険で全ての損害が補償されるわけではありません
ところが、残念ながら、労災保険では交通事故によって負った全ての損害が補償されるものではありません。
その典型例は慰謝料です。事故に遭遇し、著しい痛みと入通院を余儀なくされたことの精神的苦痛を慰謝するためのお金は労災保険からは支給されません。また事故によって仕事ができなくなった損害である休業損害は従前の給与の6割しか払われません。
そのため、労災保険では交通事故により負った損害の全てが補償されないため、このような不足する損害額については、結局加害者に請求することになります。
特に、バイクを運転中の事故は、スピードも出やすく、一度の事故で重傷を負うことは少なくなく、慰謝料だけで何百万円になることが多いのです。そのため、慰謝料が支払われないということは、非常にバイク被害者にとって大きな損失になります。