【38】保険会社が一切賠償金支払いに応じなかった低髄液圧症候群の事案で、最終的に550万円の支払いが認められた事案
仕事内容 | 会社員 |
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事故状況 | 歩行者 |
受傷内容 | 低髄液圧症候群 |
後遺障害等級 | 14級9号 |
手続 | 訴訟 |
獲得金額 | 550万円 |
事故発生
依頼人は、交差点を直進して歩行していたところ、横断歩道上だったにもかかわらず、後方から右折してきた普通自動車にはねられました。依頼人は、頭痛・頸部痛・めまい・耳鳴り・懈怠・易疲労感といった症状を発症し、低髄液圧症候群との診断を受けました。
依頼人が行政書士のサポートを受けて後遺障害等級の認定を申請したところ、最も低い14級9号が認定されました。その後、依頼人本人で保険会社と示談交渉を行いましたが、保険会社は既払い額以上に一銭も支払うつもりが無いという意向を有しており、交渉は決裂となりました。
相談・依頼のきっかけ
交渉が決裂したのち、依頼人が行政書士に相談したところ、「弁護士に依頼するほかない」「交通事故に強い弁護士がいる」と言われ、当事務所を紹介されました。
当事務所の活動
既に交渉は決裂しているため、当事務所では直ちに訴訟提起の準備に取りかかりました。
まず、治療期間が約3年間と長期に及んでいるため、その間の治療状況を整理し、積極損害の精査を行いました。
次に、低髄液圧症候群の要件を充足するかどうか、医学的証拠を全て精査致しました。
最終的に、低髄液圧症候群を立証することは可能であると判断し、後遺障害等級について14級9号と認定されているところ、12級13号であるという前提で訴訟提起に踏み切りました。
裁判の中では、適宜主治医の先生に医師面談に御協力頂き、弁護士が立てた仮説に対する御意見を頂戴しておりました。また、意見書の作成にも御協力を頂きました。
当事務所が関与した結果と解決のポイント
依頼人が発症した低髄液圧症候群について、12級13号であるという認定までは得られなかったものの、弁護士の医学的主張や医師の意見書について裁判官の一定の理解を得ることに成功し、以下の金額で裁判上の和解が成立いたしました。
低髄液圧症候群は、発病の機序や病因、治療方法が医学的にも解明されていない傷病名で、厚労省が難病に指定しているほどのものです。脳脊髄液減少症や脳脊髄液漏出症とも言われます。
古くから研究の対象となっており、2004年には国際頭痛分類第2版が発行され、2007年には脳脊髄液減少症研究会が「ガイドライン2007」を公表する一方で、日本脳神経外傷学会が「外傷に伴う低髄液圧症候群の診断基準」を公表するなど、国外を含め様々な診断基準が公表されていました。
これを受けて、厚労省は2011年に中間報告として「脳脊髄漏出症の画像診断基準」と「低髄液圧症の診断基準」を公表しています。
また、2004年に発行された国際頭痛分類第2版は2013年に第3版として改定されています。
交通事故によって低髄液圧症候群を発症した事例の多くは、重い症状を抱えているにもかかわらず十分な補償が得られないという状況にありました。
その原因は、医学的に解明されていない傷病名であること、「ガイドライン2007」も「外傷に伴う低髄液圧症候群の診断基準」も「脳脊髄漏出症の画像診断基準」も「低髄液圧症の診断基準」も、いずれも「絶対に低髄液圧症候群である」と確信できる患者のみをフォローしていて、「おそらく低髄液圧症候群だろう」「十中八九低髄液圧症候群だろう」といった患者をフォローできるものではありませんでした。
そのため、臨床上の低髄液圧症候群と裁判上の低髄液圧症候群との間にかい離がありました(現に、今回の主治医の先生も「厚労省の基準は厳しすぎる」と仰ってました)。
※ただし、2013年に国際頭痛分類第3版が発行された流れを受けて、今後は低髄液圧症候群と認定される幅は広がるものと予測しています。
本件では、臨床上の低髄液圧症候群には間違いなく該当すると確信し、裁判上の低髄液圧症候群にも該当すると考えていたため、後遺障害等級12級13号を前提とした主張で構成したのですが、それでも最初のうちはなかなか裁判官の理解を得ることは難しかったです。
最終的には、弁護士の主張立証に対して一定の理解を得ることができたため良かったのですが、一人でも多くの交通事故被害者を救済するために、今後はもっと低髄液圧症候群に対する医学的研究や社会的理解が広がり深まっていくことを心から願っています。
このページをご覧になった方の中には、「医師から低髄液圧症候群と言われた」「自分が抱えている症状からすると低髄液圧症候群に当たるのではないだろうか」といった悩みをお持ちの方がいらっしゃると思います。
そのような方は一度当事務所にお越しください。
低髄液圧症候群の主張立証のポイントと難しさを熟知しているため、必ずしも期待どおりの御回答とはならないかもしれませんが、今後の戦い方についてご教示させて頂きます。
【当事務所のトータルサポートを受けた場合と受けなかった場合の比較】
サポートなし | サポートあり | 備考 | |
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傷害慰謝料 | 60万円 | 206万円 | 3.4倍 |
休業損害 | 1032万円 | 1066万円 | 1.03倍 |
後遺障害慰謝料 | 32万円 | 110万円 | 3.4倍 |
逸失利益 | 43万円 | 335万円 | 7.7倍 |
既払い額 | 1167万円 | 1167万円 | |
合計額 | 0円 | 550万円 |
交通事故でお困りの方はグレイスにご相談ください
いかがでしたでしょうか。
弁護士法人グレイスには交通事故に精通した弁護士が複数在籍しており、日々、交通事故に関する研鑽を重ねております。弁護士法人グレイスなら、長年に渡り培った交通事故に関する豊富なノウハウを駆使し、相談者様にとって最適と思われる回答を差し上げることが可能です。
不幸にも交通事故に遭われてしまった方がいらっしゃいましたら、お気軽に当事務所にご相談ください。
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