【45】後縦靭帯骨化の既往がありながら併合14級の後遺障害等級が認定された方の事案(2.8倍)
性別・年齢 | 男性 |
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仕事内容 | 無職 |
事故状況 | 自動車 |
受傷内容 | 頚椎捻挫 腰椎捻挫 |
後遺障害等級 | 併合14級 |
手続 | 示談 |
獲得金額 | 255万円 |
事故発生
鹿児島市在住の男性が前方車に続いて停車していたところ、追突事故に遭い、頚椎捻挫及び腰椎捻挫の傷病を負いました。依頼人は、懸命にリハビリに励んだものの、症状が完全に回復することはなく、医師から症状固定の案内を受けました。
相談・依頼のきっかけ
依頼人は、医師から症状固定の案内をされた際に、今後の生活の保障について不安に思われました。
そこで、後遺障害や示談交渉について相談しようと思い、法テラス伝いで当事務所に相談に来られました。残存症状についての立証や後遺障害診断書の案内について専門家のサポートが必要な状況であったことから、そのまま御依頼頂くことにしました。
当事務所の活動
医師に、医師の判断で症状固定となったことと現在の症状を確認したところ、後縦靭帯骨化の既往がありそれが残存症状に影響しているとの回答が返ってきました。
既往の症状があると、賠償金額が大幅に減額されるおそれがある上、後遺障害等級が認定されない可能性もあることから、それがどういう趣旨なのか、慎重に確認することにいたしました。
すると、既往の後縦靭帯骨化は依頼人の年齢相応の変性に過ぎないことが明らかとなり、今回の残存症状は無症状の既往に外力が加わって症状が現れたものであることが明らかとなりました。
それであれば、14級9号が認定される可能性は十分あると考え、弁護士の意見書を付して、後遺障害等級の認定申請を行いました。その結果、頚椎について無事に14級9号が認定されました。
当事務所が関与した結果と解決のポイント
その後、保険会社との示談交渉に直ちに移行しましたが、依頼人は事故当時は無職であったことから、後遺障害逸失利益が大きな争点となりました。既往に関しては、年齢相応の変性であることを明らかにしていましたので、争点になることはありませんでした。
後遺障害等級が認定されてから2ヶ月と経たずに、こちらの主張をほぼ受け入れる内容で示談することができました。具体的な示談金額は、3ヶ月粘りに粘って、以下のとおりの金額まで引き上げました。
年齢を重ねていくと、前縦靭帯や後縦靭帯が弾力を失って、次第に骨化していきます。骨化したところに外力が加わると症状を発症しやすくなるのですが、本件の依頼人はまさにそのような状況でした。
後縦靭帯骨化は「後縦靭帯骨化症」とも言われるように、症例の一つです。そのため、保険会社からはよく「既往歴があるので賠償金を減額します」と言われます。
しかしこのときに、真に既往歴といえるのかどうか、既往歴が残存症状に影響しているのかどうか、といった点を精査しなければなりません。その際のモノサシの一つとして、年齢相応なのかどうかという点があります。年齢相応であれば既往歴ではないという方向に動きます。
本件の依頼人は既往歴がありそうでしたが、さらに医師につっこむことによって既往歴ではないという方向に動くことができました。これが逆だったら後遺障害等級が認定されることは無かったでしょう。
このページをご覧になった方の中にも医師や保険会社から「年齢からくるもの」と言われている方がいらっしゃると思います。そのような方は是非一度、当事務所にお越しください。
この依頼人はたまたまうまくいったので一般化することはできませんが、できる限りのアドバイス等をさせて頂きます。
【当事務所のトータルサポートを受けた場合と受けなかった場合の比較】
サポートなし | サポートあり | 備考 | |
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後遺障害等級 | 非該当 | 14級9号 | |
入通院慰謝料 | 88万円 | 97万円 | 1.1倍 |
後遺障害慰謝料 | なし | 110万円 | |
逸失利益 | なし | 48万円 | |
合計額 | 88万円 | 255万円 | 2.8倍 |
交通事故でお困りの方はグレイスにご相談ください
いかがでしたでしょうか。
弁護士法人グレイスには交通事故に精通した弁護士が複数在籍しており、日々、交通事故に関する研鑽を重ねております。弁護士法人グレイスなら、長年に渡り培った交通事故に関する豊富なノウハウを駆使し、相談者様にとって最適と思われる回答を差し上げることが可能です。
不幸にも交通事故に遭われてしまった方がいらっしゃいましたら、お気軽に当事務所にご相談ください。