【10】専業主婦が足関節の機能障害及び嗅覚障害を発症し、併合11級が認定された事案
性別・年齢 | 60代女性 |
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仕事内容 | 専業主婦 |
事故状況 | 歩行者 |
受傷内容 | 脳挫傷 外傷性くも膜下出血 急性硬膜下出血 嗅覚障害 左足関節内骨折 |
後遺障害等級 | 併合11級 |
手続 | 訴訟 |
獲得金額 | 1050万円 |
事故発生
鹿児島県在住の60歳代後半の専業主婦が、歩行中に、後方から自動車にはねられ、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、急性硬膜下出血、左足関節内骨折等の傷害を負いました。
後遺障害等級併合第11級の認定を受けた後、保険会社からの賠償提案額に納得がいかず、ご相談に来られました。
相談・依頼のきっかけ
依頼者は、保険会社からの約658万円という提案内容に納得がいかず、すぐに訴訟を起こしてほしいとのご要望でした。
当事務所の活動
訴訟では、依頼者は専業主婦ではあったものの、比較的高齢であったため、休業損害や後遺障害逸失利益の算定に当たり、保険会社側から、賃金センサスによる平均賃金の半額を基礎収入とすべきであるとの主張、併合第11級の原因となったのは足関節の機能障害及び嗅覚喪失であったところ、嗅覚喪失は労働能力に影響しないとして労働能力喪失率は14パーセントと考えるべきとの主張などが新たにされました。
当方は、賃金センサスによる平均賃金を基礎収入とするのが合理的であること、嗅覚喪失は家事労働に大きく影響すること、頭部の障害によって事故当初は命の危険があったことから、慰謝料は裁判基準からさらに増額されるべきであることなどを主張しました。
当事務所が関与した結果と解決のポイント
裁判所から和解案が提示され、概ね当方の主張に沿った内容の和解で終了しました。
基礎収入、労働能力喪失率、慰謝料増額といった関する当方主張が採り入れられました。
本件では、訴訟前の保険会社の提示にもかかわらず、訴訟になってから、従前の保険会社の提示にはなかった主張が保険会社からなされたという事情がありました。
万一それが裁判所に認められては大変ですが、当方の反論を的確に行うことにより、これを防止することができました。また、頭部外傷の内容、意識レベルの水準及びそれが低下していた期間など、治療経過を丁寧に拾って主張したことにより、入通院慰謝料の増額も叶えることができました。
最終的には、依頼者に弁護士・裁判所基準での賠償額を手にしていただくことができました。
【サポートを受けた場合と受けなかった場合との比較】
サポートなし | サポートあり | 備考 | |
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後遺障害等級 | 併合11級 | 併合11級 | |
入通院慰謝料 | 194万7750円 | 253万2200円 | 1.3倍 |
入通院付添費 | なし | 58万6000円 | |
入院雑費 | 15万8400円 | 21万6000円 | 1.4倍 |
休業損害 | 215万4600円 | 218万円 | |
後遺障害慰謝料 | 280万円 | 420万円 | 1.5倍 |
逸失利益 | 367万円 | 360万円 | |
弁護士費用 | なし | 91万円 | |
遅延損害金 | なし | 50万円 | |
合計額 | 722万円 | 1050万円 | 約330万円アップ |
交通事故でお困りの方はグレイスにご相談ください
いかがでしたでしょうか。
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